備前摺鉢、投げても割れぬ

日本六古窯備前焼!!

日本で古くから存在する六つの焼物、六古窯の【備前瀬戸、常滑、越前、信楽丹波】の一つ、備前焼の紹介をさせていただきます。

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備前焼

タイトル『備前摺鉢、投げても割れぬ』のように戦時中は金属の代用とされていたほど丈夫な陶器。

掲載の写真のように備前焼は施釉をせず

実に趣のある焼物です。

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摺鉢

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【魅力】

備前焼の魅力は【土】✕【炎】✕【造形】からなる自然な表情の豊かさにあります!

土の自然な質感。炎を感じさせる窯変の力強さ。温度によって変化する質感。

備前焼は実に存在感の強い焼物と言えるでしょう!

 

産地備前市

 

岡山県備前市周辺、伊部地区を産地としており別名『伊部焼』とも呼びます。

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伊部地区では古い窯から新しい窯まで多くの登窯があり、ジブリ作品にでてきそうな煉瓦造りの煙突を多く見ることができます。

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備前の種類

備前焼には大まかに6種類の景色があります。

その景色を窯変と呼ぶ。

【窯変】

窯の内部の温度変化により生じた、色の変化のこと

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 1【胡麻】(ごま)

窯に作品と共に入れた松割木の灰が降りかかり熱で溶け、流れる"玉だれ"から成る変化

 2【棧切り】(さんぎり)

これがまさに窯変。灰被りにより熱が伝わらなかったり、高温で熱された部分とか合わさりあった姿。

 3【緋襷】(ひだすき)※火襷 

作品に直接、藁を巻く事で成分が溶け出し橙色に発色をする

 4【青備前

文字通り青い備前。水灰色。

酸欠状態で焼き上げると青く発色する。

逆に酸化させる事で緋襷のようにオレンジ色になります。

 5【牡丹餅】

同じ備前の土を丸く型取り作品に載せて焼き上げると橙色のお月様が出来上がります。

 6【かぶせ焼】

徳利の注ぎ口の色を変えたい時にぐい呑を徳利に被せて焼き色に境を造る技法。

牡丹餅と似ていますね。

 

★この他にも作家独自に編み出した手法もあります。

参考:藤原敬介先生【備前志野】

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原敬介:備前志野花入

両方の土をうまい割合で配合すると出来るそうですが、かなり難しいとのこと

もっと評価されても良いのではないのかと思いますが…

 

 

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以上で短かったですが、紹介を終わります。

少しでも備前焼きに興味を持って頂けたら嬉しいです。